【持続可能な災害対応住宅】森林庁、被災者支援に「木造モジュラーハウス」を提案

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By Global Team

 

목재 모듈러 주택 사례 (사진제공 = 산림청)

 

大規模な山火事、集中豪雨、地震など、自然災害の頻度が年々高まっています。被害が大きくなるほど、公的機関が担うべき課題も増大します。その中でも「住宅」は最も現実的かつ喫緊の問題です。しかし、これまでの仮設住宅はスピードのみに重点を置いた暫定的な対策にとどまることが多く、鉄筋コンクリート構造は工期が長く、環境への負荷も大きいという課題がありました。何より、災害を経験した人々にとって、単なる「滞在可能な空間」はあっても、「回復のための空間」ではありませんでした。

このような構造的限界を乗り越える新たな住居ソリューションとして、韓国・森林庁の国立森林科学院が「木造モジュラーハウス」を提案しています。同院は1日、「被災者にとって最も急がれるのは、迅速で快適な住空間の確保だ」と述べ、「木造モジュラーハウスは、スピード、精神的な安定、環境への配慮という三拍子を兼ね備えた代替案だ」と強調しました。

木造モジュラーハウスは、構造体や設備を工場で事前に製作し、現場で組み立てるプレファブ(prefabrication)方式を採用しています。工期を最大50%まで短縮できるうえ、天候や地形の影響を受けにくく、施工スケジュールの安定確保が可能です。モジュール単位で設計されているため、必要に応じて空間の拡張や再配置が可能で、将来的には福祉施設や公共施設への転用もできるなど、長期的な活用価値も高いのが特長です。

 

목재 모듈러 주택 제조 공정 (사진제공 = 산림청)

 

被災者にとっては「スピード」だけでなく、「心の回復」も重要です。木材は視覚的に温かみがあり、心理的な安心感を与える素材として、ストレスを抱える被災者にとって回復の土台となることが期待されます。同時に、木材は炭素を貯蔵する資源でもあり、構造材として使用することでカーボンニュートラルの実現にも寄与します。鉄筋コンクリートと比較して、炭素排出量が著しく少ない点も大きな利点です。

国立森林科学院 木材工学研究課のイ・サンミン課長は、「木造モジュラーハウスは単なる仮設施設ではなく、迅速かつ持続可能な災害対応型住宅の解決策だ」と述べ、「政府や自治体が木材ベースのシステムを戦略的に導入し、先制的な対応体制を整えるべきだ」と提言しました。

気候危機が深刻化する中、災害はもはや特定の地域だけの問題ではありません。いつどこででも起こり得る現実となった今、被災者にはもはや「仮の住まい」ではなく、「回復のための空間」が必要とされています。公共が率先して取り組むべき理由は明確であり、その解決策は意外にも、身近な「木」にあるのかもしれません。

 

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