“キックボードがなくなったら街が変わった”—ソウル市民の「キックボードのない街」満足度98%

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By Global Team

ソウル市が全国で初めて実施した「キックボードのない街」試験事業が市民らの大きな支持を受けたことが明らかになりました。市は歩行環境の改善と安全性向上の効果が確認されたことから、来月、警察と協議して通行禁止区域を拡大するかどうかを検討する計画です。

ソウル市は5月から、麻浦区と瑞草区の市内2つの区域で「キックボードのない街」試験運用を行った結果、市民の69.2%が歩行環境が改善されたと回答し、77.2%が衝突の危険が減少したと答えたことを明らかにしました。今後の拡大運用に関する質問には、回答者の98.4%が賛成しました。

麻浦区と瑞草区市内2箇所のキックボードのない街の試験運用
麻浦区と瑞草区市内2箇所のキックボードのない街の試験運用

現在の試験運用区域は、麻浦区のホンデレッドロード(1.3km)と瑞草区の盤浦学園街(2.3km)で、毎日昼12時から夜11時まで電動キックボード、電動二輪平行車、電動自転車などの個人移動装置(PM)の通行が禁止されています。これは道路交通法第2条第19号の2および施行規則第2条の3に基づくもので、一般道で違反時には罰金3万ウォンと点数15点、児童保護区域では罰金6万ウォンと点数30点が課せられます。現在は指導期間中です。

市は8月に試験地域の住民500人(満18歳以上)を対象にアンケート調査を実施しました。調査結果、回答者の53.2%が「キックボードのない街」を知っており、このうち80.8%は標識・路面表示・垂れ幕・電光掲示板等の現場施設を通じて情報を得たと答えました。また、メディア報道(12%)、現場案内活動(18.4%)も認識経路とされました。

電動キックボードを利用した経験があると答えた回答者は22.2%にとどまり、残りの77.8%は利用経験がないと答えました。

実施前後の変化に関する質問に対し、市民たちは電動キックボードの通行量減少(76.2%)、無断放置量減少(80.4%)、衝突危険の減少(77.2%)を実感したと回答しました。また、69.2%は「歩行環境が改善された」と評価しました。

地域別で見ると、ホンデレッドロードでは回答者の84%が電動キックボードの通行が減少したと答え、盤浦学園街では68.4%が同様に答えました。無断放置量の減少については、ホンデ84.8%、盤浦76%が肯定的に評価しました。衝突危険の減少はホンデ87.2%、盤浦67.2%、歩行環境の改善体感度はホンデ80.4%、盤浦58%でした。特に40歳以上の年齢層で肯定的な体感度が高かったです。

ソウル市は「キックボードのない街」を認知した市民(76.3%)だけでなく、実施を知らなかった市民の61.1%も歩行環境の改善を実感していると発表しました。市はこの結果が制度の実質的な効果を確認されたと分析しています。

回答者の98.4%は、人通りが密集する地域や安全脆弱地域への拡大に賛成しました。一方、通行禁止による不便を感じた市民は全体の2.6%(13人)に過ぎませんでした。市は「利用の不便さより、歩行環境の改善効果が大きいという認識が確認された」と説明しました。

ソウル市は来月、警察と協議し、取り締まりの実施と通行禁止区域拡大の可否を含む運営方針を検討する計画です。協議結果を基に個人移動装置通行禁止道路の運営方向を補完し、現場取り締まり人員の強化および施設物の追加設置などの補完策を用意する予定です。

市民たちは今後の運営に関して、現場取り締まりの強化(56.1%)、標識・路面表示・電光掲示板など施設物の追加設置(37.2%)を主な改善事項として挙げました。市はこの意見を反映し、警察と取り締まり実施の時期を協議し、施設物の不足を点検する予定です。

余章権ソウル市交通室長は「市民の認識調査結果、キックボードの通行制限により歩行安全に関する体感指標が改善されたことが示されました」と述べ、「電動キックボードと歩行者の安全管理が体系的に行われるように運営の方向を具体化し、安全な歩行環境の形成に最善を尽くす予定です」と述べました。

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