ソウル駅・羽田空港にAI基地局実証網構築… オープンRAN展開

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By Global Team

科学技術情報通信部は、国内の中小・中堅企業が開放型無線アクセスネットワーク(オープンRAN、Open-RAN)設備を使い、次世代の接続ネットワーク市場を先取りするために、人工知能技術を適用したインテリジェント基地局(AI-RAN)の実証事業を拡大すると18日に明らかにした。

オープンRANは、移動通信基地局設備を開放型標準に基づいて設計し、さまざまなメーカーの機器間の連携を可能にする技術である。世界の主要国がこの構造への転換を推進しており、次世代の第6世代移動通信(6G)では、オープンRANと人工知能を組み合わせたAI-RANが、主要なインフラとなると予想される。

科学技術情報通信部は、中小・中堅企業のグローバル市場進出を支援するため、技術開発と商用化だけでなく、韓国知能情報社会振興院(NIA)とともに実証事業を進めている。2025年には、5Gの商用ネットワークだけでなく、特殊ネットワーク、AI-RANなどの実証分野を拡大する計画である。

ソウル駅には、大容量の閉回路テレビ(CCTV)映像伝送のための5G特殊ネットワークが設置される。1日平均10万人以上が利用するソウル駅で収集されるリアルタイムの映像データをサーバーに送信し、これを通じて混雑度を分析し、群衆の偏りを防ぐシステムが適用される。

25年ソウル駅・金浦空港実証ネットワーク構築概念図(資料提供=科学技術情報通信部)
25年ソウル駅・金浦空港実証ネットワーク構築概念図(資料提供=科学技術情報通信部)

ソウル駅の実証ネットワークは、LG電子のソフトウェア基盤基地局(O-DU)と3つの他のメーカーの無線装置(O-RU)を組み合わせて構築される。さまざまなメーカーの機器を組み合わせたマルチベンダーオープンRAN環境は、国内はもちろん世界で初の事例である。

金浦空港では、AI技術が適用されたオープンRAN実証ネットワークが構築される。リアルタイム監視が必要な空港のセキュリティエリアに適用され、出入制限エリアへのアクセスを検知し、即時対応できるように構成される。同時に、基地局サーバーで通信と人工知能の機能を同時に処理するAI-RAN技術を実証し、AIアルゴリズムを通じて基地局とカメラ間の信号品質を向上させ、高画質映像の伝送性能を検証する。

金浦空港:5G AI-RANテスト構築(資料提供=科学技術情報通信部)
金浦空港:5G AI-RANテスト構築(資料提供=科学技術情報通信部)

科学技術情報通信部は、AI-RAN市場が2024年に11億ドルから2030年には86億ドル規模に、年平均41%成長すると予測している。オープンRAN市場も2023年に24億ドルから2028年に68億ドル規模に成長すると予測される。

科学技術情報通信部の関係者は、「AI基地局の効果を先んじて検証し、公私領域への拡散を誘導し、第6世代移動通信時代においてインテリジェントネットワーク市場の先取りのための基盤を整える」と述べた。

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