テスラのxAI、無許可ガスタービン稼働で環境汚染疑惑

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By Global Team

アメリカのテネシー州メンフィス南部に位置する人工知能企業xAIのデータセンターが、当初の計画よりもほぼ2倍のガスタービンを無断で稼働させ、大気汚染を引き起こしているという疑惑が提起されています。環境団体は、関連施設が許可を受けずに大量の有害物質を排出しているとして、法的措置を求めています。

南部環境法律センター(Southern Environmental Law Center、SELC)の最近の報告によれば、xAIの施設は現在35基のガスタービンを運用しており、これは当初許可された規模を大幅に超えています。これらのタービンは年間最大2,100トンの窒素酸化物を排出する可能性があり、これは連邦規定上「主要な大気汚染源」として分類され、別途の許可と汚染低減設備が必須ですが、これらの基準が適切に遵守されていないことが判明しました。

施設から発生する汚染物質にはホルムアルデヒドなどの有害化学成分が含まれており、これがスモッグを引き起こし呼吸器の健康に悪影響を与える可能性があります。この地域は既に高い呼吸器疾患率と低い平均余命を記録している場所であり、さらなる汚染は住民の健康に深刻な脅威となる恐れがあります。

2月に公開されたテネシー州メンフィス南部に位置するxAIのデータセンター 'Colossus' の全景
2月に公開されたテネシー州メンフィス南部に位置するxAIのデータセンター ‘Colossus’ の全景

このような事実が知られると、地域住民と環境団体は即座に対応に乗り出しました。SELCはxAIの無認可運営の中止と罰金の賦課、新規許可申請の不承認を要求し、管轄保健当局に関連資料を提出しました。「メンフィス大気汚染反対連合」は記者会見を開き、企業の無責任な運営が地域社会の環境権と健康権を侵害していると強調しました。

また、市民のHailey Thomasは「スーパーコンピュータをメンフィスから撤去せよ」というタイトルのオンライン請願を始め、施設の撤去と共にメンフィス南部が長らく抱えてきた環境不平等の問題を公論化しました。

専門家たちは、xAIの運営方式がアメリカの清浄空気法を違反した可能性が高いとし、数百万ドルに上る罰金と共に法的制裁を受ける可能性があると予測しています。

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