ワイン業界の秘密 – 種類別の味と特徴

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By Global Team

ワインは1本のボトルの中に数百種類の香りを含んでいます。熟成期間や生産地域も影響を与えますが、何より決定的なのはワインの種類です。レッド、ホワイト、ロゼ、スパークリング、デザートに分かれるワインは、色だけでなく味や香り、質感までもがはっきりと異なります。それぞれの特徴を理解すれば、より正確に好みに合ったワインを選ぶことができます。

Château Margaux 2016: フランスボルドーの1等級グランクリュワイン。複合的な風味と深いタンニン構造を持つ高級レッドワイン。
Château Margaux 2016: フランスボルドーの1等級グランクリュワイン。複合的な風味と深いタンニン構造を持つ高級レッドワイン。

レッドワインはブドウの皮と種を一緒に発酵させて作ります。このとき生じる「タンニン」は、舌を締め付けるような渋い味を残します。タンニンはワインの構造を整え、熟成を経てどんどん滑らかになります。チェリー、プラム、ブラックベリーのようなダークフルーツの香りから、土、革、香辛料まで複合的な風味が特徴です。

ボディ感は品種と生産地によって軽くも、重たくも分かれます。ピノ・ノワールは軽い方で、カベルネ・ソーヴィニョンはフルボディに近いです。一般的に15〜18度で飲むのが適当で、軽いワインはそれより低い温度で飲みます。

Cloudy Bay Sauvignon Blanc 2024: ニュージーランドマールボロ地域のソーヴィニヨン・ブラン。爽やかな酸味とライム、グレープフルーツの香りが特徴のホワイトワインの代表。
Cloudy Bay Sauvignon Blanc 2024: ニュージーランドマールボロ地域のソーヴィニヨン・ブラン。爽やかな酸味とライム、グレープフルーツの香りが特徴のホワイトワインの代表。

ホワイトワインは皮なしでブドウ汁だけを発酵させて作ります。酸味がはっきりして軽めです。リンゴ、なし、レモン、ライムのような明るい果物の香りに、花やハーブの香りが繊細に混じります。大部分がライトボディですが、オーク樽で熟成されたシャルドネのようなワインは中間以上の重さを持つこともあります。

ホワイトワインはレッドより低い温度で飲みます。8〜12度が適当で、サラダや海鮮とよく合わせます。

Miraval Rosé Côtes de Provence: フランスプロヴァンス地域の代表ロゼワイン。さっぱりした果物の香りと柔らかなボディ感が特徴。
Miraval Rosé Côtes de Provence: フランスプロヴァンス地域の代表ロゼワイン。さっぱりした果物の香りと柔らかなボディ感が特徴。

ロゼワインは赤ブドウを少しの間皮と接触させて淡いピンク色を出しています。レッドとホワイトの中間の性格を持ちます。イチゴ、チェリー、ラズベリーのような赤い果物の香りにさっぱりした花の香りが加わります。ボディ感は軽くて新鮮で、特に夏にたくさん消費されます。

8〜12度で冷やして飲むのが一般的です。ピクニックやバーベキュー、軽食とよく合います。

Dom Pérignon Vintage 2015: フランスシャンパーニュ地方の最高級シャンパン。瓶内二次発酵で作られる伝統のスパークリングワインの代表。
Dom Pérignon Vintage 2015: フランスシャンパーニュ地方の最高級シャンパン。瓶内二次発酵で作られる伝統のスパークリングワインの代表。

スパークリングワインは、二次発酵を通じてワインの中に炭酸を閉じ込めたものです。代表的な例がシャンパンです。泡がはじけながらレモン、リンゴ、なしのような果物の香りとともに、イースト、トースト、ナッツの香りが広がります。ボディは大体軽いですが、長く熟成されたシャンパンやクレマンは複雑な重さを持ちます。

スパークリングワインは最も冷たくして飲むワインです。6〜8度でサーブし、海鮮やクリームチーズなどとよく合います。

Inniskillin Icewine Vidal: カナダナイアガラで生産されたアイスワイン。自然凍結されたブドウで作られる濃厚な甘味のデザートワイン。
Inniskillin Icewine Vidal: カナダナイアガラで生産されたアイスワイン。自然凍結されたブドウで作られる濃厚な甘味のデザートワイン。

デザートワインは糖度が高いワインです。ブドウを遅く収穫したり、凍った状態で絞ったり、カビを使用して水分を減らして糖を濃縮します。アイスワインと貴腐ワインが代表的です。

ハチミツ、キャラメル、干しアプリコット、イチジク、ナッツのような濃厚な香りが特徴で、ボディも重いです。甘さと香りが濃縮されているため、一口ずつゆっくり楽しみます。

適正温度は6〜8度。パテ、ブルーチーズ、フルーツタルトとよく合わせます。

ワインの世界は複雑ですが、各種類の特徴を正確に理解するだけで選択の幅は大幅に広がります。ブドウの品種、ワインの色、発酵方法、そして飲む温度まで。すべてはワイン1本の中でつながっています。

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