生きる力を育む緑の空間──ソウル農業学校に「森のある校庭」完成

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By Global Team

環境保全団体「生命の森」は、国立ソウル農業学校(ソウル市鍾路区)において、新たな緑地空間「森のある校庭」を整備し、4月22日に完成記念式典を開催した。

この日の式典には、「生命の森」許相萬(ホ・サンマン)理事長、IBK投資証券の徐正鶴(ソ・ジョンハク)代表取締役、国立ソウル農業学校の任甲弼(イム・ガプピル)校長らが出席し、校内見学や支援金贈呈式も行われた。

国立ソウル農学校「森のある運動場」造成後の全景
国立ソウル農学校「森のある運動場」造成後の全景

「森のある校庭」は、同団体が推進する「学校の森」造成事業の一環。これまでの土や砂で覆われたグラウンドを、樹木や草花に囲まれた緑の空間へと再生し、生徒たちの活動場所を広げると同時に、都市の生態系にも貢献することを目指している。

この事業には、IBK投資証券、HSBC、SGIソウル保証、教保生命など18の企業や市民が賛同し支援を行った。計1,249本の樹木と4,425株の草花が植えられ、天然芝による多目的広場や遊具施設も新設された。

許理事長は「学校のグラウンドは、この100年間ほとんど変わっていない」と述べた上で、「気候危機の時代にふさわしい、生態的な空間への転換が必要だ」と強調。「衛星写真で見ても黄土色で四角かったグラウンドを、緑あふれる空間に変えることが目標だ」と語った。

「生命の森」では今回の事業を契機に、「森のある校庭」プロジェクトの全国展開を模索している。少子化による学校統廃合問題への新たなアプローチとして、教育関係者を招いた公開討論会の開催も年内に計画しているという。

「森のある運動場」案内板
「森のある運動場」案内板

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