集中豪雨によるマンホール事故防止に向けた先駆的取り組み

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By Global Team

局地的な集中豪雨によるマンホール事故が頻発する中で、ソウル陽川区が先行的な安全対策としてマンホール落下防止装置の拡充と不良マンホールの整備に乗り出しました。

集中豪雨時に下水管路の水圧が上がり、マンホールの蓋が外れることで歩行者や車両が落下したり事故を誘発するケースが発生しています。このような事故は浸水脆弱地域で特に繰り返されていますが、全国的な対応体制はまだ不足している状況です。

陽川区はこの問題に対する解決策として、マンホール落下防止装置の拡大と全数調査を通じた整備体制を構築しました。落下防止装置はマンホールの蓋の下に金属の網を設置する構造物で、蓋が開いても人が落下しないように設計されています。

マンホール落下防止装置が設置されたマンホールの様子 陽川区提供
マンホール落下防止装置が設置されたマンホールの様子 陽川区提供

陽川区は2022年から浸水の危険が高い低地を中心に519カ所にこの装置を設置しました。今年は梅雨前までに53カ所に追加設置を完了する予定です。対象地は過去の降雨時にマンホールの蓋が外れる可能性が高かった地域を中心に選定しました。

加えて、区は先月から区が管理する2万733カ所の作業口を全数調査しました。段差の有無、周辺道路の損壊、蓋の脱落・損壊、騒音・振動などの4つの項目に重点を置いて点検しました。調査結果、沈下や損壊が確認された67カ所を整備対象に確定し、来月までに整備を完了する計画です。

イ・ギジェ陽川区長は「不良マンホールを放置すれば大規模な事故につながる可能性があります」と述べ、「持続的な整備と体系的な管理で安全な都市環境を構築していく」と明らかにしました。

今回の陽川区の事例は、単なる市民からの要求対応を超えて、体系的な予防点検と物理的施設の改善を並行したモデルとして評価されています。特に地方自治体レベルで実質的なインフラ点検体制を導入した点で、他の地方自治体の参考事例となることができます。

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