韓国は今年、世界の半導体産業の協力構図を主導しています。産業通商資源部(長官:金正官)は11月4日から6日まで、3日間釜山で「世界半導体生産国民官合同会議(GAMS, Government/Authorities Meeting on Semiconductors)」を開催すると4日に発表しました。
GAMSは1999年に韓・米・日・EUの4ヶ国が採択した「半導体共同声明(Joint Statement)」を基に設立された政府間協議体で、現在は台湾(2000年)と中国(2006年)が準加盟国として参加しています。毎年、加盟国が順番で議長国を務めて会議を開催し、今年は韓国が議長国として会議を主催します。
今回の会議では、産業通商資源部の崔宇赫先端産業政策官が議長を務め、各国政府担当者(局長級)とグローバル半導体企業の代表約100人が参加します。参加機関と企業は、サムスン電子、SKハイニックス、インテル(Intel)、TSMC、オンセミ(Onsemi)、テキサス・インスツルメンツ(TI)など主要なグローバル半導体企業と各国半導体協会の関係者達です。
GAMSは世界半導体協議会(WSC, World Semiconductor Council)と連携して運営される会議体です。半導体業界の政策の提案と活動の結果を政府に報告し、各国政府がこれを議論して共同の対応方向を導き出します。会議はWSCの報告→政府間の議論→議長国名義の共同声明採択の順で進行されます。

今年のWSCは、△半導体産業政策の動向△PFASなど環境規制への対応と温室効果ガス削減△半導体品目分類(HSコード)の改訂△知識財産権保護などを主な議題として提示しました。GAMSはこれら業界からの提案を基に、各国政府の政策対応策を調整する予定です。
会議期間中、韓国を含む6ヶ国の政府代表団は、二者面談も順次行います。この場で各国は半導体サプライチェーン、環境規制、技術標準、通商政策などの主要懸案について意見を交換し、具体的協力案を議論します。
崔宇赫産業部先端産業政策官は開会基調演説で「AI産業の急速な成長により、世界の半導体需要がかつてないほど増加している」と述べ、「サプライチェーンの安定性と透明性がグローバル経済の核心課題となった」と語りました。彼は「半導体強国である韓国が今年のGAMS議長国として各国間の協力の求心力役割を果たし、国際半導体産業の持続可能な発展のために政府と業界間の連帯を強化する」と強調しました。