ソウル市、都市中心部の熱島効果緩和のため「風の森」30カ所を整備へ

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By Global Team

北漢山の白雲台の景観
北漢山の白雲台の景観

ソウル市は、外周の森林から生成された冷たい空気を都心に導き、微細粉塵と熱の島現象を緩和する「風道の森」を今年上半期までに計30カ所に造成する計画である。

風道の森は、北漢山、冠岳山などの外周の森林から下ってくる冷たい空気を都心の奥深くに流入させる都市の森で、空気の流れを円滑にし、都心の気温の低下や空気質の改善に寄与することを目的としている。昨年ソウル市は、江南北路の聖水橋緑地など7カ所、総面積1万8040㎡の風道の森を造成し、今年は南山など23カ所、5万5920㎡を追加造成し、計30カ所、7万4000㎡規模の都市の森を完成させる予定である。

ソウル市は、風道の森に大気汚染物質の吸収力が高い植物と都市環境への適応力が強い植生を集中導入する。喬木1,084株、灌木14万8592株、草花39万7136株を植樹する予定で、市民の体感効果を高めるために庭園型の要素も含まれる。

風道の森は、都心の気温を下げ、大気中の汚染物質を浄化する役割のほか、都市内に炭素吸収元を造成し、市民の生活環境および景観の改善にも寄与する。ソウル市の風道の森の造成は、「2019年ソウル風道の森造成基本計画」とドイツ気象庁の冷たい空気流動シミュレーションモデル(KLAM_21)を基に立地とタイプを選定して進行されている。

ソウル市は、風道の森の造成を通じて、気候変動と地球温暖化に能動的に対応するという方針である。国立山林科学院によれば、1ヘクタールの森は年間6.9トンの二酸化炭素と168kgの微細粉塵を吸収し、夏の昼の平均気温を3~7℃低下させる効果がある。今年ソウル市が造成する7万4000㎡規模の風道の森は、年間約51トンの二酸化炭素を吸収することが期待されている。

李秀淵ソウル市庭園都市局長は、「都市温度の低下と微細粉塵対応効果がある都市の森の造成を継続し、ソウル市のカーボンニュートラル実現と市民のグリーン福祉の向上に努める」と述べた。

都心の肺、都市の森の効果
都心の肺、都市の森の効果

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