サウジアラビア知的財産庁の著作権登録担当官らが、韓国の著作権制度とコンテンツ産業の現場を体験するため、ソウルを訪れている。
韓国文化体育観光部(文体部)は、韓国著作権委員会と共同で、4月14日から18日までサウジアラビアの著作権専門家を対象とした研修プログラムを実施している。研修団はアシリ著作権課長をはじめとする4名の専門官で構成されている。
今回の研修では、韓国の著作権登録業務やシステム、法定許諾制度、オープンソースソフトウェア政策など、多様な著作権制度について学ぶとともに、韓国のコンテンツ産業の現場も視察する予定だ。
この研修は、昨年11月に両国間で締結された著作権協力に関する業務協約(MOU)に基づく初の実質的な協力事業である。なお、この協約は韓国にとって中東諸国との初の著作権分野MOUであり、サウジアラビアにとっても初の国外著作権協定とされている。
サウジアラビアは国家発展戦略「サウジ・ビジョン2030」において、知的財産産業を主要な成長エンジンに位置づけており、著作権制度の強化と関連エコシステムの構築に力を入れている。
文体部は2019年から2021年にかけて、韓国著作権委員会の専門家をサウジに派遣し、現地の知的財産戦略の策定に協力してきた。
今回の研修を契機に、文体部は両国間の著作権専門人材の育成や、違法コピー対策、著作権保護意識の向上など、さらなる分野での協力を拡大していく方針だ。
文化体育観光部の鄭香美(チョン・ヒャンミ)著作権局長は、「今回の研修は韓国の先進的な著作権制度を他国に輸出するきっかけとなり、グローバル著作権産業における韓国のプレゼンスを高める機会になる」と述べた。
