通信分争調整委員会（委員長：具鍾相）は21日、SKテレコムの侵害事故に関する違約金紛争とKTの「ギャラクシーS25」事前予約キャンセルに関する紛争について、それぞれ両通信社の責任を一部認める職権調整決定を下したと発表しました。
まず、SKテレコムの侵害事故後に受理された紛争調整申請は合計4件でした。このうち2件は移動通信サービスのほか、インターネットとテレビなど有線サービスが含まれた結合商品解約に伴う違約金免除を求めた案件です。紛争調整委員会は、申請人が負担した違約金（割引還元額）の50％をSKテレコムが支払うべきだと決定しました。
委員会は、SKテレコムが安全な通信サービス提供という契約上の義務に違反した点、結合商品解約がSKテレコムの過失によって発生した不可避な措置である点を判断理由として挙げました。有無線結合商品の場合、別途約定しても実質的に統合商品として販売されているため、有線サービスの解約も予見可能であった点も考慮されました。
また、違約金免除の締め切り期限である2025年7月14日以降に解約を申し込んだ顧客に対して全額請求した件に関して受理された2件についても、今年中に移動通信サービスを解約申し込みした場合、違約金を全額免除するように決定しました。正当な契約解終了権は法律上消滅理由がない限り行使期間を制限できず、SKテレコムが案内した解約期限には法理上の根拠がないと見ています。
委員会は、昨年7月4日の違約金免除発表後の10日間という短い締め切り期限とメール案内1回では、利用者が内容を十分に認識するのが困難である点を指摘しました。期限後に解約した顧客を免除対象から除外する合理的理由がないと判断しました。
KTに関する紛争は、『ギャラクシーS25』事前予約イベントに申し込んだ後、予約が一方的にキャンセルされた顧客の申請22件です。KTは今年1月23日から25日まで事前予約イベントを実施しましたが、提携チャンネルのイベント対象条件である「先着1,000名限定」の告知が漏れていたため、予約をキャンセルし、メールで案内しました。
損害賠償要求などが提起された紛争調整申請事件で、委員会はKTが1月に約束した商品券、つまりネイバーペイ10万ウォン券とケースティファイ商品券5万ウォン券（インフルエンサー経由）、または新世界商品券10万ウォン券（ジニTV経由）を申請人に支給するべきだと決定しました。
KTがギャラクシーS25端末を供給するのが難しい状況があったとは考えられず、予約を任意でキャンセルする権限もないと判断しました。イベントが実際に先着順だったと見るに足る状況もなく、製造業者から限られた数量しか供給されなかったという証拠も確認されませんでした。事前予約キャンセルの主な理由は、KTのプロモーション費用負担回避と見られました。
また、KTが任意に支給した補償は申請人との合意に基づく損害賠償とは認められず、提携チャンネルを通じての追加利益に相応する損害に対する責任をKTが負うべきであると付け加えました。
通信分争調整委員会は、今回の2件の事件は多くの申請者が存在し、長期化の可能性があり、調整の一貫性と公平性を確保する必要があるなどの点を考慮し、職権調整決定を下し、被申請者（通信社）と申請者（計26人）に通知しました。
職権調整決定は、両当事者が全員受け入れなければ調整が成立しません。どちらかが受け入れなければ調整は不成立として終了します。委員会は、通信社が今回の決定を受け入れ、利用者権益の保護に積極的に取り組むことを望むと述べました。