サムスン電子は来年発売するギャラクシーS27シリーズの全モデルに、背面カメラを3基ずつ搭載する。4基だったウルトラモデルでは1000万画素の3倍ズーム望遠カメラが外れ、5000万画素の5倍ズーム折りたたみカメラは維持される。
AIによるメモリー需要の急増で、プレミアムスマートフォンの部品原価は1年で約50%上昇し、DRAMはSoCを抜いて最も高価な単一部品になった。チップフレーションへの対応策とみられる。
販売比率46%で最も多く売れるウルトラの部品数を減らし、出荷価格の引き上げ圧力を抑えようとする戦略と解釈される。外れる3倍ズーム領域は、2億画素のメインカメラによるクロップズームで代替する案が取り沙汰されている。
消費者にとっては、性能と価格の交換が始まったことを示すサインだ。メモリー供給難が続く限り、カメラやプロセッサーの仕様調整で価格を防衛する流れが業界全体に広がるとの見方が出ている。

サムスン電子は来年のギャラクシーS27シリーズの背面カメラを全モデル3基に統一する。4基を維持してきたウルトラモデルからは、カメラが1つ減る。
2日、業界によると、サムスン電子はギャラクシーS27のカメラ供給協力会社に対し、こうした仕様計画を共有したとみられる。半導体・部品価格の急騰に対応し、最も多く売れるウルトラモデルの部品数を減らしてシリーズ価格を安定させる狙いと解釈される。
◆ ウルトラの3倍望遠が外れ、5倍折りたたみは維持
ウルトラモデルの背面カメラは、メイン・超広角・3倍望遠・5倍ペリスコープの4基構成が複数世代にわたって維持されてきた。
ギャラクシーS27では、ギャラクシーS22ウルトラから続いてきた1000万画素の3倍ズーム望遠カメラが外れ、5000万画素の5倍ズーム折りたたみカメラが残る。S27ウルトラの背面は、2億画素のメイン、5000万画素の超広角、5000万画素の5倍ズーム折りたたみで構成される。
来年新たに登場するS27プロには、1200万画素の3倍ズーム望遠カメラが採用される。S27プロの背面は、2億画素のメイン、5000万画素の超広角、1200万画素の3倍ズーム望遠で構成される。プロ・ウルトラの背面カメラは、サムスン電子とサムスン電機、ナムガ、パトロン、パワーロジクス、中国のサニーオプティカルなどが供給する。
ウルトラはギャラクシーSシリーズの主力モデルだ。カウンターポイントリサーチの集計によると、昨年の世界市場で販売されたギャラクシーS25シリーズのうち、ウルトラの比率は46%だった。販売量が最も多いモデルの部品を減らすほど、原価削減効果が大きくなるという計算が背景にあると分析される。
◆ DRAM価格急騰がカメラ原価まで圧迫

カメラの縮小は、半導体発の物価上昇、いわゆるチップフレーションへの対応策と分析される。AIデータセンター投資で高帯域幅メモリー(HBM)の需要が急増すると、メモリー各社は生産余力をHBMに集中させた。スマートフォン向け汎用メモリーは供給不足となり、価格が急騰した。
カウンターポイントリサーチによると、今年第2四半期のプレミアムスマートフォンの部品原価は、1年前より約50%上昇した。DRAMは、頭脳チップであるSoCを抜いてスマートフォンで最も高価な単一部品になった。世界のスマートフォン平均価格が1年で94ドル上がり、出荷量が減少したとの集計もある。
完成品価格の引き上げも相次いだ。ギャラクシーS26シリーズは、3年ぶりに出荷価格がストレージ容量に応じて6~20%上昇した。ティム・クックアップルCEOも、メモリー価格上昇分を顧客に転嫁しないよう努めたが、もはや耐え難い水準になったと明らかにしたことがある。メモリーで膨らんだ原価を他の部品で削ろうとする動きが、カメラ仕様の調整につながったとの分析が出ている。
カウンターポイントリサーチの集計では、中価格帯スマートフォンの部品原価も1年で52%上昇し、メモリーが全体原価の40%を占めた。中価格帯では、プロセッサーとカメラの仕様を下げる動きが先に現れた。
電子部品業界関係者は「カメラは画質の技術的な飽和が進んでいる」とし、「製造コストの圧迫が激しい状況なので、原価削減のために決めたようだ」と述べた。
◆ 画質はAIズームで、価格は部品調整で守る
外れる3倍ズーム領域は、ソフトウェアで補う方向が取り沙汰されている。2億画素のメインセンサーの一部を切り出して使うクロップズームにAI補正を組み合わせれば、別途望遠レンズがなくても一定水準のズーム画質を確保できるという見方だ。カメラモジュールがなくなった内部空間を、バッテリー拡大などに使えるとの観測もある。
ただし、3倍画角は人物や日常撮影で活用度の高い領域であり、光学ズームを完全に置き換えるのは難しいという反論もある。仕様調整が消費者の体感品質低下につながれば、価格防衛効果が相殺されるとの指摘だ。
消費者にとっては、仕様と価格を交換する選択肢を受け取った形と読める。同じ価格なら、カメラの数より実際の撮影品質やバッテリーなどの体感要素を重視する購入基準の変化が続くとの見方も出ている。
メモリー供給難が短期的に解消されるのは難しいとの見方が優勢なため、カメラやプロセッサーの仕様を調整して出荷価格を防衛する戦略が製造業者全体に広がる可能性が取り沙汰されている。