44歳と60歳の”生物学的老化のターニングポイント”

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By Global Team

メイヨークリニックの研究によると、65歳以上の高齢者は非優位脚で片足立ちをすると平均して2秒以内でバランスを失うことが分かりました。

メイヨークリニックの研究によると、65歳以上の高齢者は非優位脚で片足立ちをすると平均して2秒以内でバランスを失うことが分かりました。
メイヨークリニックの研究によると、65歳以上の高齢者は非優位脚で片足立ちをすると平均して2秒以内でバランスを失うことが分かりました。

年齢は単なる数字に過ぎないのか、それとも体が実際に老化し始める正確な瞬間があるのか。

スタンフォード大学医学部のマイケル・スナイダー教授の研究チームは、国際学術誌「ネイチャーエイジング」に発表した論文で、人間の体が特定の時点で生物学的に大きく変化することを示しました。研究チームは25歳から75歳までの成人108人を対象に、血液、便、皮膚、口腔、鼻腔から採取したサンプルを分析し、13万以上のタンパク質、代謝物質、微生物の変化を追跡しました。

Nonlinear dynamics of multi-omics profiles during human aging, ネイチャーエイジング 2024.08
Nonlinear dynamics of multi-omics profiles during human aging, ネイチャーエイジング 2024.08

研究の結果、体内の生物学的指標は一貫して変化するわけではありませんでした。その代わり、44歳と60歳ごろにそれぞれ顕著な分子レベルの変化が集中しました。研究チームはこれらの2つの時点を体の老化の生物学的転換点と規定しました。

特に代謝、免疫応答、炎症調節に関与するタンパク質と代謝物質の濃度がこれらの2つの時点で急激に変化したことが確認されました。スナイダー教授は「体が2回老化することがデータで確認された」と説明しました。

アメリカのメイヨークリニックのケントン・カウフマン博士の研究チームも、身体機能の変化と年齢の関連性を分析した研究結果を発表しました。研究では、65歳以上と未満の成人40人を対象に歩行、バランス感覚、握力、膝の筋力を測定しました。

参加者たちは普段あまり使わない非優位脚で片足立ちの実験を行いました。65歳以上は平均して2秒以内でバランスを失い、65歳未満はほとんどが10秒以上維持しました。目を閉じた状態では、年齢が高いほど中心の揺れが大きくなりました。

研究チームは、片足立ちの時間が筋力とバランス感覚をすべて反映するため、身体の老化を示す敏感な指標であると評価しました。特に年齢との相関関係が最も高かったとされます。ただし、この能力は練習によって向上する可能性があり、時間が伸びることが健康が改善されたと断定できるわけではないという説明も付け加えられました。

スタンフォード大学の研究が分子生物学的な側面から、メイヨークリニックの研究が機能的な側面からそれぞれ特定の時点の急激な変化を解明した点で、両研究は共通点を持っています。特に老化が単に年齢とともに徐々に進行するという既存の認識を超えて、特定の時点で急速に変化する可能性があるという事実が注目されています。

これらの結果は、中年期と老年期の健康管理戦略を見直すきっかけとなります。今後の健康管理は単なる年齢の数字よりも、体内で起こる生物学的な変化を基準にする必要性が高まっています。

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