農村振興庁は、韓国の代表的な在来犬であるジンドッケの様々な毛色が特定の遺伝子変異によって決定されることを科学的に解明したと発表しました。
研究チームは、毛色が異なるジンドッケ112匹を対象に高解像度のゲノム分析を行いました。分析対象はネヌンバギ(ブラックタン)32匹、フック(黒色)31匹、ホク(ホピ)12匹、ペクク(白色)20匹、ファング(黄色)17匹で構成されました。

分析の結果、毛色に関与していることで知られる3つの遺伝子(CBD103、MC1R、ASIP)において、ジンドッケ固有の遺伝的変異が確認されました。特に、ネヌンバギ(ブラックタン)個体のゲノム情報から、他の毛色の個体には見られない独自の遺伝子変異(CBD103)が発見されました。これは外国の犬種では確認されていないジンドッケの特徴です。
また、ネヌンバギ個体では西ユーラシア地域の古代オオカミと類似した遺伝子型が観察されました。
MC1R遺伝子はペククで主に観察され、毛色の形成との関連性が確認されました。ASIP遺伝子はファングで顕著な変異が見られました。研究チームは、これらの遺伝子がジンドッケの毛色パターン形成に関与していると述べています。
今回の研究は、ジンドッケの毛色決定要因をゲノムレベルで確認した例です。研究結果は2025年3月号の国際学術誌『Genomics』に「Deep sequencing of Korean Jindo dog reveals evolutionary trajectory of coat color variations」というタイトルで掲載されました。
ハン・マンヒ国立畜産科学院家畜遺伝資源センター長は、「ジンドッケの深層ゲノム分析は、ジンドッケの遺伝的特性と多様性を確立するのに役立ちました」と述べました。