メタが人工知能(AI)分野の人材を獲得するためにオープンAIに所属する主要な研究者たちに1億ドル(約1380億ウォン)を超える報酬パッケージを提案しましたが、成果を上げることができなかったことが分かりました。
オープンAIの最高経営責任者(CEO)であるサム・アルトマンは、最近のポッドキャストで「メタが我々のチームメンバーに1億ドル以上の報酬を提案しましたが、今までに我々の主要な人材の中でその提案を受け入れた者はいませんでした」と明らかにしました。彼は「我々のチームはオープンAIがAGI(汎用人工知能)に達する可能性が高いと判断しています」と付け加えました。

メタは最近、「超知能研究所」という名称の専門組織を設立し、積極的な採用戦略を展開しています。メタのCEOであるマーク・ザッカーバーグ自身が指導しており、AI研究企業Scale AIの創立者アレクサンダー・ワンを責任者として迎えました。メタはScale AIの株式49%を確保するために148億ドルを投資しました。
ザッカーバーグはスピードアップのために面接なしでの採用を進め、最高の人材に対して1億ドル以上規模の年俸とストックオプションを提示する方式を取っています。しかし、オープンAIやグーグル・ディープマインドの主要な人材、例えばオープンAIの上級研究員ノアム・ブラウンやグーグルAI設計者コライ・カブクコウグルへの採用試みは全て失敗したとされています。
メタのこうした動きはAI分野で競合他社に比べて遅れを取っているという認識から来ています。実際、オープンAIやグーグルはAI研究者にそれぞれ最大1,000万ドル、500万ドルに達する報酬を提供しており、これに対してメタは相対的に低い報酬水準を維持してきました。
オープンAIは一方で、人的流出問題にも直面しています。最近、共同創立者のジョン・シュルマンを含む主要な人材が競合会社であるアンソロピック(Anthropic)に転職し、全体の人材維持率は67%にとどまっています。これはアンソロピックの80%に比べて低い数値です。研究職の採用割合も2021年の23%から今年の4%に減少しました。
業界ではオープンAIが主要人材を守るために競争力のある報酬体系と安定した研究環境、キャリア成長の機会を強化すべきだという指摘が出ています。マイクロソフトやセールスフォースもAI人材の獲得に積極的に乗り出している状況だからです。
アルトマンは同じポッドキャストでオープンAIがAIを基盤とするソーシャルメディアサービスの開発を内部で検討していると明らかにしました。メタも独自のAIチャットボットを含むソーシャルプラットフォームを運営していますが、一部のユーザーが混乱を経験する事例があり改善が必要な状況です。
AI基盤のソーシャルプラットフォームが主流になるかどうかはまだ不透明です。しかし、AI研究の主導権をめぐるビッグテック間の競争はしばらく続くと思われます。