去ってから3年半だ。パウロ・ベント前監督が韓国サッカー代表の指揮官の座に再び手を伸ばしている。
大韓サッカー協会の関係者は7日、「まだ国家代表電力強化委員会に受け付けられた書類はない」としながらも、「ベント監督が知っている協会職員を通じて、韓国代表監督職への関心を伝えてきた」と明らかにした。協会は先に、ベント前監督の応募説を否定していた。実際には非公式ルートで意思が伝えられていたことが確認された形だ。
次期監督の選任手続きと方式はまだ決まっていない。公式な候補登録や応募書提出の段階までは進んでいない状況だ。
◆ 予選リーグ敗退が生んだ空席
代表チームの監督の座は空いている。韓国は2026北中米ワールドカップの予選リーグで敗退した。48か国体制に拡大された今回の大会で、32強進出に失敗した結果だ。洪明甫前監督は成績不振の責任を負って退任した。
協会は今月3日、国家代表電力強化委員会の初会議を開き、候補検討に入った。ただし、選任過程が初期段階であるため、ベント前監督の復帰意思が委員会に公式議題として上がったわけではないという。
ベント前監督は韓国サッカーと縁が深い。2018年9月に就任し、4年4か月間チームを率いた。単一任期としては歴代最長の指揮官記録だ。2022年カタールW杯では12年ぶりの16強進出に導いた。大会終了後は再契約なく韓国を離れ、2023年7月にアラブ首長国連邦(UAE)代表監督を務めたが、昨年5月に退任した。現在は所属チームがない。
◆ 4年間で監督4人、再び呼び起こした構造
ベントカードが再び浮上した背景には、韓国サッカーが抱える構造的な問題がある。頻繁な指揮官交代だ。
交代の経緯は短期間で積み重なった。ベント前監督が去った後、協会はユルゲン・クリンスマン監督を選任したが、1年で解任した。暫定監督体制が続き、2024年に洪明甫監督が就任する過程では、選任手続きの公正性を巡る論争まで起きた。その洪明甫体制もワールドカップ予選リーグ敗退で幕を閉じた。指揮棒が行き来する間、代表チームの試合哲学が根づく余地がなかったという評価がサッカー界で出ている。
ベント前監督は、韓国の予選リーグ敗退が確定した後のメディアインタビューで、この点を正面から指摘した。彼は「私は4年少しの間、ひとつのチームを完全に指揮できたが、私が去った後、韓国は代行を含めて4年間に実に4人が指揮官を務めた」と述べた。続けて「監督が選手たちと信頼を築き、彼らの長所を最大化して確固たる試合スタイルを築くには、十分な時間が与えられるべきだ」と語った。
敗退の原因分析も示した。彼は「予選リーグ敗退という事態は、通常、一人や二人の責任に帰することができる問題ではない」とし、「1から10まで原点に立ち返って見直し、再建する過程が重要だ」と指摘した。監督一人を替える対症療法では不十分だという意味で、協会のシステム全般に向けた苦言だった。
ベント体制が再評価されるのもこの点にある。在任4年間で一貫した試合哲学を維持し、その結実がカタールでの16強進出として表れたという評価がサッカー界の一部にある。いくつかのファンはベント前監督の妻のSNSアカウントに「もう一度来て代表を率いてほしい」「韓国サッカーを救ってほしい」といった趣旨のコメントを残し、復帰を求めている。
◆ 再会までに残る変数
復帰が確定したわけではない。越えるべき段階が残っている。
まず手続きだ。協会は監督選任の方式そのものをまだ確定していない。公募、推薦、交渉のいずれの経路を取るかによって、ベント前監督の位置づけも変わる。電力強化委員会が国内外の候補群をどのように絞り込むかも決まっていない。直前の選任過程で手続き論争を経験しただけに、今回は透明なプロセス設計が人選の結果と同じくらい重要な課題とみなされている。
検証の問題もある。ベント前監督への視線は在任当時から割れていた。後方からのビルドアップ中心の戦い方をめぐって賛否が分かれ、選手起用の幅が狭いという批判もついて回った。UAE代表で挙げた成果への評価も、委員会の検討対象になる見通しだ。
一度別れた相手だという点も変数だ。カタールW杯直後の再契約交渉はまとまらなかった。契約条件や支援体制をめぐる意見の相違が再び表面化する可能性も否定できない。
ボールは協会に移った。ベント前監督が投げかけた問いは、監督選任を超えた問題だ。4年ごとに繰り返された交代の悪循環を断ち切る体制を作れるのか、その点が今回の人選で同時に試される。