サムスン電子は22日午後10時(韓国時間)、英国ロンドンで「ギャラクシーアンパック2026」を開き、ギャラクシーZフォールド8、フォールド8ウルトラ、フリップ8を公開する。フォールドブックのラインアップは、ウルトラの追加により2機種から3機種へ増える。
フォールド8は、4対3比率の7.6インチ画面を備えた、パスポートサイズのワイド型だ。動画視聴のしやすさを意識した設計である。ウルトラは8インチ画面に、歴代最薄・最軽量級の重量、2億画素カメラを備えるとみられている。
今回初公開されるスマートグラス「インテリジェント・アイウェア」も注目を集める。グーグルとアンドロイドXRを基盤に開発され、ジェントルモンスターやワービー・パーカーとデザイン面で協業した。
メタが世界のスマートグラス市場の約80%を握るなか、サムスンとグーグルの連合がこの競争構図を変えられるかが見どころとされる。
サムスン電子は22日午後2時(現地時間)、英国ロンドンのオールド・ビリングスゲートで新製品発表イベント「ギャラクシーアンパック2026」を開催する。韓国時間では同日午後10時で、イベントはオンラインでも生中継される。
公開が予想される製品は、次世代フォルダブルスマートフォンのギャラクシーZフォールド8とフォールド8ウルトラ、フリップ8、スマートウォッチのギャラクシーウォッチ9とウォッチウルトラ2、そして初のスマートグラス「インテリジェント・アイウェア」などだ。
イベント全体を貫く流れは2つに要約される。フォルダブルのラインアップを細分化して需要を分ける戦略、そしてスマートフォンを超えて眼鏡型AIデバイスへ領域を広げる試みだ。
◆ フォルダブルが2種から3種へ、ラインアップが分かれた
防弾少年団(BTS)のJ-HOPEが自身のインスタグラムを通じて、サムスン電子の未公開フォルダブルスマートフォンとみられる製品を公開した。該当機種は次世代モデルの「ギャラクシーZフォールド8」と推定されている。(写真=J-HOPEのインスタグラム)
最大の変化はフォールド8ウルトラの新設だ。フォールドとフリップの2機種体制だったフォルダブルのラインアップは、今年から3機種に増える。
基本型のフォールド8は、画面の文法を一新した。閉じた状態では5.5インチの10対16比率のカバー画面、開いた状態では7.6インチの4対3比率のメイン画面を備えるパスポートサイズのワイド型だ。従来のフォールドシリーズは画面が細長く、動画視聴時に上下が切れる不満があったが、ワイド型はそれに対応した設計だと業界ではみられている。
フォールド8ウルトラは、従来の画面比率を引き継ぐプレミアムモデルだ。8インチのメイン画面でマルチタスク性能を高め、重量と厚みはフォールドシリーズ史上最薄・最軽量級になると伝えられている。カメラは2億画素のメインセンサーと、フォールドシリーズ初の5000万画素超広角センサー、バッテリーは5000mAhの大容量を搭載すると予想される。
ラインアップの細分化は、ギャラクシーSシリーズで実証された手法だという評価もある。ベーシックモデルとウルトラで価格帯と性能を分け、大衆需要とプレミアム需要の双方を取り込む方式である。フォルダブル市場が成熟期に入るなか、1つの製品であらゆる需要をまかなうのは難しくなっているとの判断が背景にあるとみられる。
サムスン電子は2019年に初のフォルダブルを投入して以降、毎年世代を更新してきた。8世代目でラインアップを3つに分けた決定は、フォルダブルをニッチではなく主力商品群へ育てるという宣言と解釈される。
開催地の選定にも意図がうかがえる。サムスン電子は2024年のパリ・ルーヴル美術館に続き、欧州の主要都市でフォルダブルのアンパックを続けている。アップルが強い欧州市場でフォルダブルの首位を固める狙いだという見方が出ている。イベントを前に、ロンドン中心部のピカデリー広場や2階建てバス、主要地点の大型電光掲示板がアンパック招待広告で埋め尽くされたという。
上下に折りたためるフリップ8も同時に公開される。折りたたむと手のひらサイズになる形で、フォールドが大画面の生産性を狙うのに対し、フリップは携帯性とデザイン需要を担う構図だ。
◆ しわと厚み、フォルダブルの長年の課題に答えを出した
フレックス・チタニウム・ディスプレイのイメージ(写真=サムスン電子)
技術面の見どころはフレックス・チタニウム・ディスプレイだ。チタン合金素材を使って画面のしわを減らし、薄さを実現する技術で、ギャラクシーのフォルダブルに初めて導入される見通しだ。
画面のしわと厚み、重量は、フォルダブル購入をためらわせる代表的要因とされてきた。折りたたみ画面特有のしわ、そして2つの画面を重ねた構造による厚みの負担である。新素材の採用は、フォルダブル普及の障害を正面から狙った試みだと分析されている。
フォルダブルスマートフォンは発売7年目に入ったが、全体のスマートフォン市場で占める割合はまだ1桁台にとどまるとの見方が多い。価格と耐久性、重量が普及の壁として指摘されてきた。
ソフトウェアも変わる。新製品には最新OSのOne UI 9が初めて適用される。基本型のフォールド8は、フォールドシリーズ史上最軽量級の重さと十分なバッテリー容量を備えるとの観測もある。バッテリー拡大は、薄さを保ちながら使用時間も確保しなければならない設計課題と重なる。
価格も変数だ。ウルトラ新設により最上位価格帯が上がる可能性が取り沙汰される一方、基本型のフォールド8が参入障壁を下げる役割を担うのかが関心を集めている。
フォルダブル市場の競争環境も背景にある。中国メーカーが相次いでフォルダブル新製品を投入して追い上げるなか、2019年の初製品以来7年にわたり蓄積した技術格差を、重量・厚み・しわの改善で示そうという構想と受け止められている。
◆ メタが80%握るメガネ市場、サムスンとグーグルが挑戦状
「Google I/O 2026」で公開されたAIグラスのジェントルモンスター・デザイン(左)、ワービー・パーカー・デザイン(右)/出典=サムスン電子
イベントで初公開されるスマートグラス「インテリジェント・アイウェア」は、スマートフォンの外へ踏み出す最初の一歩という意味を持つ。
スマートグラスは、AIアシスタントを手ではなく目と耳で使うデバイスで、スマートフォンの次のフォームファクター候補とされてきた。メタが眼鏡ブランドのレイバンと協業した製品で市場を切り開き、対話型AIの普及と相まって販売を急速に伸ばしている分野だ。
サムスン電子がグーグルと協力し、アンドロイドXRプラットフォームを基盤に開発した製品だ。アンドロイドXRはグーグルが拡張現実デバイス向けに作ったOSで、サムスンのハードウエア、グーグルのプラットフォーム、ギャラクシーAIが組み合わさる構図となる。
発売は下半期になるとの見方が出ている。ジェントルモンスターやワービー・パーカーと協業し、日常で自然に使えるデザインの実現に力を入れたとされる。AIアシスタントとの音声対話、リアルタイム翻訳、道案内、カメラを使った情報検索などに対応すると期待されている。
市場構図では挑戦者の立場だ。メタはレイバンと組んだ製品で、世界のスマートグラス市場の約80%を占めている。サムスン・グーグル連合の参入は、Android陣営が本格的な対抗馬を送り出す号砲だとの評価が出ている。スマートフォンとウォッチ、グラスをギャラクシーAIで束ねるエコシステム戦略が差別化要因として挙げられる。
ウェアラブル新製品も同時に登場する。ギャラクシーウォッチ9とウォッチウルトラ2は健康管理と運動分析機能を強化し、ギャラクシーAIベースの個別最適化された健康コーチング機能を拡大するとみられる。
消費者の立場では、事前予約特典、国内発売時期、通信会社の補助金が実購入の判断基準となる。詳細仕様と価格はイベントで正式発表され、フォルダブル3機種の中で主力モデルがどれになるかは予約販売の成績で決まる見通しだ。
フォルダブルのラインアップ刷新とスマートグラス参入が同時に進むことから、アンパック2026はサムスン電子のモバイル事業の今後5年を占う舞台になるとの評価が出ている。