【主なポイント】
▶ サムスン電子は、10~11月の「Galaxy Z8」シリーズの生産台数を約114万台と見込み、部品を調達しているという。
▶ 新製品の発売初期に集中的に生産する段階を終え、販売状況や在庫を踏まえて生産量を調整する段階に入った。
▶ モデル別ではFold8が約50万台で最多。Fold8 Ultraは30万台半ば、Flip8は約28万台となる見通し。Fold8の比率は40%台だ。
▶ 8~9月の生産計画214万台から、半分近くに減少した。新製品は発売直後に多く生産し、その後は販売のペースに合わせて減産するのが一般的だ。業界では、前年同期よりは多い生産量とみられている。

サムスン電子は、折りたたみスマートフォンの新製品について、発売初期の集中生産を終え、生産量の調整に入った。
電子新聞が30日に入手して報じたサムスン電子MX事業部の生産計画によると、同社は10~11月の「Galaxy Z8」シリーズ(Galaxy Z Fold8 Ultra、Fold8、Flip8)の生産台数を約114万台と見込み、部品を調達している。
モデル別ではFold8が約50万台で最も多い。Fold8 Ultraは30万台半ば、Flip8は約28万台となる見通しだ。Fold8は従来のFoldより横幅を広げたワイド型モデルで、折りたたんだ状態では一般的なスマートフォンのように使いやすく、開くと画面比率が4対3の広い画面になる。
◆ 214万台から114万台に
生産量は直前の2カ月と比べて大きく減少した。サムスン電子は8~9月に約214万台を生産する計画を立てていたとされる。10~11月の生産量は、8~9月の半分を少し上回る程度だ。
業界では、通常の調整とみられている。新製品は発売直後の需要に対応するため生産量を多めに設定し、その後は販売のペースや国別の注文状況、流通在庫を見ながら月ごとの計画を組み直す。
サムスン電子は後続の生産でもFold8を主力とする。10~11月の生産台数に占めるFold8の比率は40%台だ。
Fold8は発売初期から販売をけん引した。7月28日から8月3日まで実施された韓国国内の予約販売では、「Galaxy Z8」シリーズが144万台を売り上げ、Galaxyスマートフォンとして過去最高を記録。Fold8の比率は約70%だった。
Samsung.comでは、10~30代の購入者が半数を超え、この年代の女性によるFoldシリーズの購入は前モデルに比べて2倍以上に増えた。
サムスン電子はこれまで、Flipを幅広い層向け、Foldを高価格帯のビジネス向けとして位置付けてきた。今年はFoldシリーズをUltraとワイド型の2モデルに拡充し、主力がFoldへと移った。後続の生産配分でも、Foldを中心とする方針が続いている。
サムスン電子の盧泰文(ノ・テムン)代表取締役社長は、7月のUnpacked直後、今年のZシリーズで過去最高の販売を目指すと表明した。
◆ 生産台数を増やしたのはFlip8のみ
注目されるのはFlip8だ。全体の生産量が半分近く減るなか、Flip8の生産計画は8~9月の約22万台から、10~11月には約28万台へと逆に増加した。
業界では、発売初期にFoldシリーズへ集中させていた生産の一部をFlipに振り向け、後続の販売に対応するものとみている。
携帯電話業界の関係者は、「Foldシリーズが引き続き主力であることに変わりはないが、Flip8の生産を増やしたことから、販売や在庫の状況に応じてモデルごとの生産量を調整したとみられる」と話した。
年末商戦や来年の新製品のスケジュールも変動要因となる。サムスン電子は来年、二つ折りのトライフォールドと、画面比率の異なる新たなワイド型Foldを加え、折りたたみスマートフォンのラインアップを5モデルに拡充する見通しだ。