企業の社会貢献活動は、単なる寄付や一度きりのボランティアから一歩進んでいる。社員と家族が自ら森に入り、生態系に直接触れ、復元に参加する体験型プログラムが増えている。広陵の森で行われたあるイベントは、その流れをよく示している。
山林庁国立樹木園は26日、京畿道抱川市の広陵の森一帯で、GS建設、世界自然保護基金(WWF)とともに環境体験型の社会貢献イベントを実施した。社員と家族80人余りが参加した。単なる見学ではない。イム・ヨンソク国立樹木園長の講演から始まり、ビオトープ造成、森の解説、森林博物館体験へと続く一日の日程が組まれた。
この日の活動の核心はビオトープだった。ビオトープとは、特定の生物群が生息できるよう人為的に造成した小さな生息空間を指す。参加者たちは樹木園の散策路周辺に落ちた枯れ木や落ち枝、落ち葉を集め、昆虫やキノコが根付く「微小生息地」を作った。枯れ木が新たな生命を育む土台になるという事実を、体で学ぶ時間だった。
広陵の森、単位面積当たり最も豊かな生物の宝庫
イベント会場が持つ重みも軽くない。広陵の森は、朝鮮・世祖の陵園の森として指定されて以来、550年以上保全されてきた韓半島中部北部の代表的な極相林だ。2010年にはユネスコの人間と生物圏計画(MAB)国際調整理事会で、生物圏保全地域に指定された。雪嶽山、済州島、新安多島海に続き、国内で4番目である。
面積当たりの生物種数では、国内のどこも及ばない。植物940余りの分類群、昆虫3,900余りの分類群、鳥類180余種、キノコ690余種をはじめ、計6,100余りの分類群の生物が生息する。広陵ヨウラン、ムササビ、オオハンミョウ、クマゲラなど、天然記念物だけでも20種余りに及ぶ。
この森でビオトープを造成する作業は、それ自体に象徴性がある。すでに豊かな生態系に手を加えるというより、都市化で断絶された人間と自然の距離を縮める学習装置に近い。枯れ木の一片が昆虫には産卵の場となり、菌類には分解の出発点になることを、直接確認する過程だ。
「B.E.S.Tモデル」が狙う好循環
国立樹木園が今回のイベントを「B.E.S.Tプログラム」の一環として行った点も注目に値する。生物多様性(Biodiversity)、ESGと持続可能性(ESG & Sustainability)、研修(Training)の英語の頭文字を取ったこのプログラムは、一度きりの体験にとどまらない構造を目指す。講演で知識を得て、ビオトープ造成で実践を経験し、その感覚を職場や日常へ持ち帰れるように設計されている。
このようなアプローチは、これまで韓国企業の環境社会貢献が直面してきた限界と無関係ではない。植樹イベントやキャンペーン型の清掃活動だけでは、社員の意識変化や組織文化につなげるのは難しいという指摘が続いてきた。家族単位の参加を促し、世代をまたぐ体験へと広げたことも、このプログラムの特徴だ。
WWFが協力パートナーとして参加した点にも別の意味がある。WWFは世界最大規模の非営利自然保全団体だ。国立樹木園はこの団体とともに、絶滅危惧種の保護と生物多様性の認識向上事業を共同で進めるなど、国内外の協力基盤を広げてきた。国内の保全活動をグローバル基準につなぐ窓口の役割が期待される。
官民協力モデル、どこまで拡大できるか
国立樹木園と企業の協力は、GS建設の事例にとどまらない。効成グループは先月、国立樹木園と相生協力財団と業務協約を結び、生物多様性の増進と気候危機対応の予算を前年対比で約4倍に拡大することを決めた。DMZの荒地や損壊した山林の生態系復元、復元用種子の確保、炭素中立協力ネットワークの構築などが協約に盛り込まれた。
企業側にとっても、こうした協力はESG開示強化の流れと結びついている。自然資本や生物多様性に与える影響を測定し、報告するよう求める国際基準が急速に定着している。単なる後援金の提供よりも、実質的な保全活動に参加し、そのデータを蓄積できるパートナーが必要な時代だ。国立樹木園のように公信力と研究力を備えた機関が、その役割に適しているとの評価が出ている。
イム・ヨンソク国立樹木園長は「暖かな春の日に広陵の森で企業と家族が一緒に自然を体験し、森林生物多様性の価値を学ぶ意義深い場だった」と述べた。「今後も国民と企業が共に参加するESG実践プログラムを通じて、自然と社会の持続可能な発展を導いていく」と付け加えた。
広陵の森の一本の枯れ木が昆虫のすみかになるように、企業と市民が作る小さなビオトープ一つが、より大きな保全活動の出発点になりうる。体験型ESGが日常の行動につながるとき、保全の舞台は樹木園の塀の外へと広がる。