スペースXは11日午前11時58分(現地時間)、フロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地40番発射台からファルコン9ロケットを打ち上げた。スターリンク10-19ミッションで、改良型スターリンク衛星29機を地球低軌道へ送り込んだ。ロケットは発射台を離れた後、北東方向の航路に沿って上昇し、衛星は打ち上げ64分後に軌道へ投入された。

ファルコン9は1段ブースターを回収して再利用する再使用型ロケットだ。衛星を載せた2段を切り離した後、1段が自ら姿勢を制御し、地上または海上の無人船へ着陸する。打ち上げのたびにロケットを捨てていた従来方式とは異なり、同じ機体を繰り返し使うことでコストを抑える仕組みだ。
今回の任務に使われたブースターは18回目の飛行だった。有人宇宙船ミッションのクルー9、ファイアフライの月着陸船ブルーゴースト1号の打ち上げ、地球極軌道を回る民間有人飛行フラム2をはじめ、通信衛星の打ち上げやスターリンク任務などを幅広くこなしてきた機体だ。打ち上げから約8分後、大西洋上に待機していた無人回収船に着陸し、再び回収された。
打ち上げは1日延期された日程だった。もともとは10日に予定されていたが、気象条件のため中止された。米宇宙軍第45気象部隊は打ち上げ時間帯の天候良好確率を85%と予報しており、打ち上げは正常に実施された。
ブースターを18回も再使用することは、数年前までは想像しにくいことだった。スペースXは回収した機体を点検・整備して再び打ち上げる流れを標準手順として定着させてきた。ロケットの製造コストと準備期間を減らし、打ち上げ間隔を数日単位へと縮めた背景にある。

打ち上げ頻度は急速に高まっている。スターリンク10-19は今年93回目のファルコン9打ち上げであり、スターリンク専用としては72回目の打ち上げだ。8日にはカリフォルニア州バンデンバーグ基地からスターリンク衛星24機を打ち上げ、西海岸からの打ち上げは50回に達した。
軌道に載ったスターリンク衛星は1万939機と集計される。正常運用中の衛星は1万923機だ。累計打ち上げ数は1万2692機で、寿命を終えた1753機は大気圏に再突入して消滅した。人類がこれまでに作った衛星群の中で最大規模だ。
衛星が密集するほどサービス品質は向上する。スターリンクは地上通信網が届かない山間部や海上、災害地域にインターネットを提供する用途で使われている。衛星数が増えるほど信号遅延が減り、速度が安定する構造のため、反復打ち上げが事業の要とされる。
打ち上げられた衛星は、中緯度帯を担当する軌道面に配置された。人口が集中し、高速インターネット需要が大きい地域を狙った配置だ。衛星は打ち上げ軌道上に置かれた後、自身の推進装置で目標高度まで自力移動する。

迅速な打ち上げサイクルは宇宙環境への負担にもつながる。軌道上の物体が増えるにつれ、衝突リスクの管理が常時の課題となった。
現在、スターリンク関連では衝突の可能性が高い接近事例10件が追跡リストに上がっており、高リスクと判断される事例はないとみられている。寿命を迎えて再突入を控える衛星も5機確認されている。
残骸問題も指摘されている。5日には、昨年1月に打ち上げられたファルコン9上段推進体が1年以上にわたり地球と月の間を漂った後、月の裏側に衝突した。時速8690キロでアインシュタイン・クレーター付近に落下したと伝えられた。
衛星インターネット市場の競争も激しくなっている。アマゾンをはじめとする後発企業が独自の衛星網構築に乗り出しているが、打ち上げ手段と打ち上げ頻度では大きな差があると評価される。衛星網事業の勝敗は、ロケットをどれだけ頻繁に打ち上げられるかで決まるという意味だ。
韓国の宇宙産業にも示唆は大きい。再使用によって打ち上げ単価を下げた事業者が市場を主導する中、衛星を作っても運搬手段を確保することが事業継続性に直結している。
国内の衛星企業は今も海外の打ち上げロケットに席を借りて衛星を打ち上げる立場にある。11日に公布された宇宙開発振興法の改正で、国内の反復打ち上げ許可手続きが簡素化されたことから、打ち上げ頻度を高める能力の確保が次の課題として挙げられている。