米軍の予算で発展した四足歩行ロボット技術を基に、中国企業が世界の「ロボット犬」市場を主導していると、ロイター通信が18日(現地時間)に報じた。
ロイターは、中国のロボット企業ユニツリーの成長過程を追った調査報道でこのように伝えた。ユニツリーは2016年にエンジニアの王興興が設立した会社だ。犬のように四本足で歩く四足歩行ロボットを低価格で投入して名を広め、人型ヒューマノイドロボットへと製品群を拡大した。昨年の売上高は約17億人民元(約3300億ウォン)で、そのうち40%以上が海外からの売上だった。
◆ ロボット犬の技術はどこから来たのか
ロボット犬の核心技術は、米国の大学と研究機関で開発された。米陸軍は2010年から2020年まで「ロボット協力技術同盟」プログラムを運営し、ペンシルベニア大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)、ボストンダイナミクス、航空宇宙局(NASA)ジェット推進研究所の研究者を支援した。
ペンシルベニア大学の研究チームは2016年、ロボットの胴体にあった重い変速装置をなくし、各脚にモーターを直接取り付ける設計を開発した。脚が地面の状態をすぐに感知する構造で、凸凹した地面でもバランスを取る能力が高まった。MITは米国防高等研究計画局(DARPA)の支援を受け、小型四足歩行ロボット「ミニチーター」を発表した。
MIT研究室出身のベン・カッツ氏はロイターに対し、「ユニツリーの人気製品であるGoシリーズは、ミニチーターと寸法がほぼ同じだ」と述べた。王興興創業者は修士論文でMITとペンシルベニア大学の研究を引用していた。
これらの研究は機密ではなかった。米国の研究者たちは、研究の普及が科学の発展を早めると考え、成果を論文として公開しており、誰でも読むことができた。
◆ 価格差はどこで生まれたのか
米空軍基地防衛隊所属の兵士が、ネバダ州ネリス空軍基地で開かれた「先端戦闘管理システム(ABMS)Onramp 2」訓練中に、ゴースト・ロボティクスの四足歩行無人地上ロボットを遠隔操作している。米国で軍事研究を商業化したゴースト・ロボティクスのロボット犬「Vision 60」は、16万5000ドル(約2億3000万ウォン)を超える価格で販売される。ユニツリーの産業用Bシリーズは、米国市場で10万ドルを下回る。普及型の「Go2」は約1600ドル(約220万ウォン)で発売された。
ロイターは、この価格差を中国の部品エコシステムが生み出したと分析した。中国には、モーター、ギア、アクチュエーター(ロボット関節駆動装置)、センサーなどのロボット部品供給業者が緻密に形成されている。
設計修正、部品調達、量産拡大のスピードも速い。2015年に発表された中国の産業育成計画以降、ロボット・電気自動車・クリーンエネルギー分野に資源が集中し、地方政府の補助金がこれを支えた。
米国の製造業者は中国部品への依存から抜け出せずにいる。ゴースト・ロボティクスは中国製の使用を減らそうとしたが、磁石や一部の金属部品は代替先を見つけられなかったとロイターは伝えた。
◆ 米国、輸入制限カードを切った
ロボット犬は、監視や偵察、危険地域での作業に加え、軍事用途へと活用範囲が広がっている。
中国の国営放送には、ユニツリーのロボットが人民解放軍とともに登場し、武装したロボット犬が軍事訓練に出る場面も報じられた。
米海兵隊はユニツリーのGo1にロケット発射機を取り付けて試験した。米陸軍は使える米国産の代替品がないとして特別承認を受け、Go2を2台購入した。
米国防総省はユニツリーを中国軍事企業リストに掲載した。中国製ヒューマノイドロボットや四足歩行ロボットの輸入制限も進めている。ただ、貿易障壁は外国製品の販売を妨げることはできても、競争力ある自国の製造業を代わりに作り出すことはできないとの指摘も出ている。
今回の報道を受け、技術競争では発明と同じくらい量産能力が勝敗を分けるという分析が出ている。研究成果を迅速に量産と事業へつなぐ課題は、製造基盤を持つ韓国のロボット産業にも同様に当てはまる。