SpaceX 9億株ロックアップ解除も9%反発…初期投資家が売れなかった理由【解説】

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By Global Team

現地時間6日、スペースXの従業員と初期投資家が保有する9億1150万株のロックアップが解除された。約1010億ドル(144兆ウォン)規模で、上場時に市場へ出た流通株数の2倍を超える。

スペースXの従業員と初期投資家が保有する9億1150万株のロックアップが6日(現地時間)に解除された。約1010億ドル(144兆ウォン)規模で、上場時に開放された流通株数の2倍を超える。 (写真=ウィキメディア・コモンズ)
スペースXの従業員と初期投資家が保有する9億1150万株のロックアップが6日(現地時間)に解除された。約1010億ドル(144兆ウォン)規模で、上場時に開放された流通株数の2倍を超える。 (写真=ウィキメディア・コモンズ)

「売り圧力が爆発する」と見られたその日、株価は逆に上昇した。史上最安値に沈んだスペースXで9億株を超える凍結株が解放されたが、市場が懸念した投げ売りは起きなかった。

米CNNやCNBCなどは、6日(現地時間)にスペースXの従業員と初期投資家のロックアップ期間の一部が終了し、9億1150万株が売買可能になったと報じた。

金額にして約1010億ドル(約144兆ウォン)に達する。6月12日の企業公開(IPO)で市場に放出された株式が全体の5%程度にあたる6億3900万株だったことを踏まえると、取引可能株数は一日で2倍以上に膨らんだ。

◆ 凍結されていた9億株が解放されても売りは出なかった

ロックアップとは、上場企業の内部者や初期投資家が一定期間株式を売却できないよう縛る仕組みだ。安値で株を取得した人々が上場直後に一斉に利益確定して撤退すれば株価が崩れ、新規の一般投資家だけが損をする可能性があるため、売り圧力を防ぐ安全装置とされる。

解除は売却できる資格が生じたことを意味するだけで、実際に売り注文が殺到する保証はない。ただ、通常は解除日前後に株価の変動性が高まる傾向があるため、市場は解除日程を重要な需給イベントとして注視してきた。

懸念と結果は食い違った。解除前日に14%急落し、史上最安値の108.27ドルで引けた株価は、物量が解放された当日に9%反発し、114.92ドルで取引を終えた。

反発の背景としては2つの解釈がある。株価が公募価格の135ドルを下回る水準まで落ち込んだため、初期投資家が安値での売却をためらい、手を出しにくくなったという分析が一つだ。

売ることはできても、売りたい価格がそれよりはるかに高いため、売り物が空白になったという見方である。解除直前の急落で悪材料が先に織り込まれ、値ごろ感から買いが入ったとの観測もある。

投資家の判断は分かれている。1株19ドルの時に2万5000ドルを投資したクリス・デナート氏は「ロックアップのせいで苦しい」とし、株価が下がる前に売りたかったと明かした。彼は50ドルを下回れば全株売却するつもりだが、上昇余地も大きいと見て様子見するとした。

一方で保有継続を選ぶ声も根強い。2024年に50万ドル分を買ったランス・ブライトスティーン氏は、130ドル台まで回復して初めて売却を検討すると述べた。フィリップ・ロード ビットコインジャパンCEOは10年先を見据えた長期投資だとして、当面売らない考えを示した。ただ、1日だけの反発で売り圧力が消えたとみるのは早いという慎重論もある。株価が回復基調に入った瞬間、先送りしていた売り注文が戻ってくる可能性があるからだ。

◆ 大富豪を生んだ急騰ラリー、2か月もたたずに消えた

スペースXのファルコン9ロケットが米フロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げられている。 (出典=スペースX)
スペースXのファルコン9ロケットが米フロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げられている。 (出典=スペースX)

スペースX株の軌跡は、ジェットコースターに近かった。史上最大規模のIPOとして6月12日に公募価格135ドルで上場した直後、株価は取引時間中に225.64ドルまで急騰した。再利用ロケットと衛星通信サービス「スターリンク」を前面に出した宇宙の代表企業の上場に、投資熱が集中した結果だった。

一時は企業価値がマイクロソフトやアマゾンを上回り、約38%の持ち分を保有するイーロン・マスクCEOは、上場当日に純資産が1兆ドルを超えて世界初の「兆万長者」となった。

しかし上昇分は1か月あまりで消えた。投資心理が冷え込むと株価は公募価格を割り込み、今月4日の決算発表では売上高が予想を上回ったにもかかわらず、大規模投資に伴うコスト負担が意識され、下落に拍車がかかった。マスクCEOの純資産も今月2日時点で約6901億ドルまで縮小したと集計されている。

急騰と急落が凝縮された2か月をめぐっては、業績で検証される前に期待だけで押し上げられたバリュエーションが調整局面に入ったという見方が出ている。宇宙事業の成長性への期待と、今すぐ稼げるのかという疑念が、株価を挟んで綱引きをしている局面という評価だ。

収益構造をめぐる疑問も調整の背景とされる。スペースXの売上は衛星インターネットのスターリンクとロケット打ち上げ事業が牽引しているが、次世代大型ロケット「スターシップ」の開発に莫大な資金が投じられており、稼ぐだけ使う構造が続いている。投資が成果として戻ってくる時期を市場が確信できない限り、株価変動は大きくならざるを得ないとの分析が出ている。

◆ 12月の40%解除が山場

物量負担はまだ始まったばかりだという指摘もある。スペースXは、一般的な上場後180日一括解除ではなく、12月まで9段階に分けて解除する方式を採り、6日の解除は最初の段階だった。

ロイター通信によると、12月8日時点で取引可能株の比率は全体の40%まで増え、来年半ばにはマスクCEOの持ち分を含む残り60%もすべて解放される。

分散解除には利点と欠点の両面があるという。いっぺんに押し寄せる衝撃は回避できるが、解除のたびに潜在的な売り物が階段状に積み上がり、物量負担が1年近く続く構図になった。投資家にとっては、山場が何度も繰り返される日程表を受け取ったようなものだ。

日本の投資家にも他人事ではない。韓国預託決済院によると、6月26日までの国内投資家のスペースX純買付額は約18億8000万ドルに達し、株価の上下を2倍で追うレバレッジ商品にも2億3000万ドル超が流入した。

レバレッジ商品は上昇時の利益が2倍になる一方、下落時の損失も2倍に膨らむため、公募価格を下回る変動相場では一段と危険が大きいという警告が付く。

専門家は、1日の反発に期待するより需給の日程を確認すべきだと助言する。内部者の実際の売却公示が出るか、次の解除日程がいつか、四半期のキャッシュフローが改善するかを確認しながら、保有比率を抑え、分割して対応する必要があるという説明だ。

宇宙産業の長期成長性と短期的な需給負担は分けて見るべきだという指摘もある。事業見通しが有効でも、物量が解放される時期には株価が業績と別の動きをする可能性があるからだ。解放された物量が実際に売り物へ変わる瞬間がいつかによって、株価の方向性が分かれるとの見方が出ている。