ごみの直埋立て禁止、焼却場紛争解決への糸口を探る

Photo of author

By Global Team

条例は現実を先行した。袋のまま埋め立てる直埋立てが首都圏で今年1月1日から禁止され、いまやごみは焼却するか再資源化したうえで残った残渣だけを埋め立てることになった。問題は、そのごみを受け止める焼却・資源循環施設の整備が各地で止まっていることだ。

国民権益委員会は24日午後、ソウルの大韓商工会議所議員会議室で「持続可能な資源使用のための公聴会」を開く。中央・地方政府、学界、市民社会、国内外の専門家が一堂に会する。7月1日に民選9期の地方政府が発足し、直埋立て禁止が2030年に全国へ拡大される日程が目前に迫るなかでの場だ。

◆ 規制は先行し、施設は止まった

直埋立て禁止の趣旨は明確だ。埋立地の寿命を延ばし、温室効果ガスを減らし、捨てられていた資源を再び回収しようというものだ。環境面では逆らえない方向である。だが政策の前輪である規制は回っている一方、後輪である処理インフラが追いついていない。

数字がその隔たりを示す。ソウルが2024年の1年間に首都圏埋立地へ送った生活ごみは約21万トンで、全発生量の19%に達した。京畿道は1日4735トンのうち約641トンを直埋立てしてきた。禁止後はこの量をすべて焼却と再資源化に回さなければならない。しかし公共焼却施設の拡充は、その大半が2027年以降に先送りされている。

空白を埋めるのは民間だ。公共施設が足りないソウルの自治区は、管外の民間処理施設へごみを送らざるを得ない。処理単価は高く、運搬費まで上乗せされる。発生した場所で処理するという廃棄物管理の基本原則が揺らいでいる。「遠征焼却」という言葉が出てくる背景である。

◆ 対立の根は不信だ

施設が止まった本当の理由は、金でも技術でもない。信頼の問題だ。ソウル市麻浦区では、新規焼却場建設をめぐって行政と住民が長く対立してきた。住民は前処理だけでもごみの相当量を減らせると主張し、ソウル市は性状分析の結果、その比率は大きくないと反論した。同じ施設をめぐって事実関係から食い違った。結局、今年3月に焼却場建設計画は撤回された。

環境影響評価で安全性が証明されても、拒否感はなかなか収まらない。焼却場と選別場はいまなお忌避・嫌悪施設として受け止められている。どこに置くかの段階から対立が爆発する構図だ。専門家らは、その火種を計画初期段階での対話不足に見いだす。決定を先に置いて住民を説得しようとするトップダウン方式が不信を強めるという見立てだ。

直埋立て禁止が首都圏から先に始まったのは偶然ではない。埋立て依存度が高く、対立が最も鋭く表れる場所だからだ。首都圏での成否は、2030年の全国拡大の予告編になる。直埋立て依存度が高い湖南圏、立地対立が激しい大邱・慶北も、同じ難所を前にしている。首都圏で答えを見いだせなければ、同じ衝突が全国で繰り返される。

直埋立て禁止の施行以後は、生活ごみを焼却または再資源化したうえで残った残渣だけを埋め立てることになる。写真は処理待ちの廃棄物の山。
直埋立て禁止の施行以後は、生活ごみを焼却または再資源化したうえで残った残渣だけを埋め立てることになる。写真は処理待ちの廃棄物の山。

焼却・資源循環施設の拡充の必要性が高まっている。写真は廃棄物が積まれた処理場の全景。 (出典=ソリューションニュース マグニフィック)

◆ 熟議が施設をつくる

解決の手がかりは、すでに国内外の現場にある。京畿・平沢の資源回収施設は、住民の望みを先に聞くボトムアップ型のアプローチで対立を和らげた事例として挙げられる。施設に便宜空間を設け、地域住民の利用特典を与えると、忌避施設は人が訪れる空間へと変わった。

海外には、施設そのものを都市の資産へと変えた例もある。オーストリア・ウィーンのシュピッテルアウ焼却場は独特の外観で観光名所となり、デンマーク・コペンハーゲンの焼却場は屋根をスキー場として開放した。施設を隠すのではなく、見せて、その便益を地域と分かち合う発想の転換だ。

制度設計の教訓もある。ドイツは未処理廃棄物の埋立てを禁止するまで10年以上の準備期間を設けた。規制期限を先に固定する前に、廃棄物を安定化・燃料化する処理施設を整えたのである。インフラなしに期限だけを前面に出した政策がどれほどの混乱を招くか、現在の現実が逆説的に示している。

今回の公聴会が注目されるのは、この点にある。国民権益委は、葛藤調整と集団民願の予防を担う機関だ。東京都立大学の長野元樹准教授は、地方政府が熟議を活用して対立を解いた事例を発表する。忠南・牙山市は、廃棄物処理過程で住民受容性を高めた経験を直接紹介する。学界と市民社会の専門家も加わり、政府横断の合意形成を模索する。

丁一然・国民権益委員長はあいさつで、環境政策について「担当公務員にとっては骨の折れる説得の過程であり、住民にとっては生活の基盤が懸かった敏感な問題だ」と述べた。さらに「対立の声の背後に隠れた住民の真心と懸念に耳を傾け、十分に議論する熟議を経てこそ、受容性の高い合意に至ることができる」と強調した。

直埋立て禁止は、ごみをどう埋めるかの問題ではない。その責任を誰が、どう分かち合うかの問題だ。規制は始まったが、それを受け止める器はまだ空のままである。その器を満たすのは、より速い行政ではなく、より深い対話であることを、今回の議論は示している。