16日(現地時間)、ネットフリックスが市場予想に沿う2四半期決算を発表したにもかかわらず、時間外取引で株価が8%超急落した。 (写真=ネットフリックス)

世界最大のオンライン動画サービス(OTT)であるネットフリックスの株価が、1日で8%超下落した。
ネットフリックスは16日(現地時間)、2四半期売上高が前年同期比13.4%増の125億6000万ドル(約18兆6000億ウォン)になったと発表した。1株当たり利益(EPS)は80セントだった。EPSは、企業が稼いだ利益を発行株式数で割った値で、株主1人当たりの利益がどれほどかを示す指標だ。いずれの数値も市場予想とおおむね一致した。
2四半期には、犯罪ドラマ『I Will Find You』やアニメ映画『Swapped』などのヒット作が業績を下支えした。会社は株主向け書簡で「財務パフォーマンスは堅調で、今年の目標達成の軌道にある」と述べた。
問題は見通しだった。ネットフリックスは7~9月期の売上高を128億6000万ドル(約19兆ウォン)、1株当たり利益を82セントと示した。金融情報会社LSEGが集計した市場予想は、それぞれ130億ドル(約19兆2000億ウォン)と84セントだった。年間売上高見通しのレンジも、従来の507億~517億ドルから510億~514億ドルへと調整し、上限を引き下げた。
地域別売上高は、米国・カナダが54億3000万ドルで最も多かった。欧州・中東・アフリカが40億ドル、中南米が16億ドル、アジア太平洋が15億ドルと続いた。成長の重心が飽和段階にある北米の外へ移っている流れが、数字で確認できるとの評価だ。
通常取引で0.91%上昇して引けた株価は、決算発表直後の時間外取引で8%台急落し、68ドル前後まで押し下げられた。時間外取引は、通常取引終了後に行われる売買で、決算発表に対する投資家の即時反応が表れる場だ。
◆ 成績表より見通しに反応した市場、成熟期入りのシグナル
株式市場は、過去の実績よりもこれから稼ぐ金額に値をつける。ネットフリックスのように高い成長期待が株価にあらかじめ織り込まれている企業ほど、見通しが少し外れただけでも株価は大きく揺れる。今回の急落が業績悪化ではなく、期待とのギャップから生じたという分析が出る理由だ。
市場調査会社PPフォーサイトのパオロ・ペスカトーレ・アナリストは「3四半期見通しは、事業が急に悪化したというよりも、経営陣の慎重な姿勢と、自然に成熟段階へ入った成長の流れが同時に反映された結果だ」と診断した。同氏は、ネットフリックスは依然として強いが、ミスの余地が減った安定成長局面に入ったと評価した。
投資家の疑念は昨日今日の話ではない。ネットフリックス株は、成長持続可能性への疑問の中で今年に入り約20%下落した。期間を1年に広げると下落幅は40%を超える。
ワーナー・ブラザース・ディスカバリー買収推進の過程で生じた混乱と、業績不振懸念が重なり、投資心理が冷え込んだという分析がある。成長株から安定株へ移る節目で、企業価値を改めて計算し直しているという見方も出ている。
◆ 加入者の代わりに広告・中継・ゲーム、収益多角化の実験
ネットフリックスの有料会員は、今年4月時点で3億2500万人を超えた。世界人口を考えても、新規加入の余地は以前ほど大きくないとの見方が多い。長年会社を成長させてきた加入者急増の時代が終わり、ネットフリックスは広告やライブイベント、ゲームに次の成長エンジンを求めている。
ゲーム事業も並行して進めているが、広告と同じくまだ初期段階だ。売上高全体に占める比率は小さく、当面の成長空白を埋めるには早いとの評価が多い。
広告事業は勢いを増している。ネットフリックスは年末までに広告売上高30億ドル(約4兆4000億ウォン)を達成するという従来目標を再確認した。米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の中継拡大など、ライブイベントで広告主を呼び込む狙いだ。
広告を見る代わりに無料で視聴する料金制を一部の国に導入する案も検討中だが、共同最高経営責任者(CEO)のグレッグ・ピーターズ氏は、短期的な導入計画はないと線を引いた。
競争は四方から迫る。ディズニーのような伝統メディアはもちろん、リビングのテレビを取り込むYouTubeや、モバイル視聴を掌握したTikTokまで、視聴時間をめぐって争う相手だ。
ネットフリックスは上半期の総視聴時間が970億時間となり、増加率は2%で、前年同期の1.5%を上回ったと明らかにした。このうち3分の1が非英語圏作品で、韓国コンテンツが着実に成果を上げていると会社は説明した。
◆ 減る公開指標、強まる情報縮小論争
ネットフリックスは来年から視聴時間レポートの公開を年2回から年1回に減らす。このレポートは、どの作品がどれだけ視聴されたかを示す資料で、制作会社や広告主がヒット状況を見極める参考指標として使われてきた。会社は、売上高や営業利益などの主要財務指標に集中するためだと説明した。2025年に四半期ごとの加入者数公開をやめたのに続く措置だ。
市場の見方は分かれる。成長指標が鈍化する局面で公開情報を減らすのは、不利な数字を隠そうとする動きと受け取られかねないという指摘が出ている。投資家が会社の状態を確認する窓が狭まれば不確実性が高まり、それが株価変動率として跳ね返るとの懸念もある。
コスト構造の見直しも進んでいる。ネットフリックスは制作現場で生成AIの活用が急速に広がり、約300作品に適用されたと明らかにした。大半は撮影後の編集・補正段階である後半作業に使われた。制作費効率を高め、利益率を守ろうとする狙いとみられる。
韓国コンテンツ業界には機会と緊張が同時に存在するとの分析がある。非英語圏作品が視聴の3分の1を占める構造の中で、韓国コンテンツはネットフリックスの中核的な成長資産と見なされている。ただし、会社全体がコスト効率を重視する局面では、制作費の交渉や投資規模が従来より厳しくなる可能性があるという見通しが続く。
視聴データ公開の縮小も、韓国の制作会社には変数となる。作品別のヒット状況を確認できる公式の窓口が減れば、その後の作品交渉で制作会社が持つ根拠も薄くなるためだ。
ネットフリックスの成長公式の転換が、国内の制作エコシステムの計算式まで変える可能性があるとの観測だ。年末の広告売上高30億ドル達成の有無とライブイベントの成果が、次四半期の注目指標とされている。