第2四半期の純利益が32兆ウォンで過去最高となり、投資見通しも上方修正された。
先端工程の増設は、サムスン電子とSKハイニックスのHBM需要につながるとみられる。

半導体業況がピークを過ぎたのではないかという、いわゆる「ピークアウト」論争に、世界最大のファウンドリー企業が実績で応えた。TSMCが市場予想を大きく上回る過去最高の四半期業績とともに投資拡大計画を示し、人工知能(AI)半導体スーパーサイクルは有効だとの見方に力が増している。
16日、業界によるとTSMCの第2四半期純利益は7066億台湾ドル(約32兆5000億ウォン)で、前年同期比77%増となった。市場予想の6326億台湾ドルを大きく上回る数字だ。売上高は36%増の1兆2700億台湾ドル(約58兆6000億ウォン)を記録した。売上総利益率は67.7%、営業利益率は60.3%に達した。
◆ 実績以上に重いメッセージ、投資拡大
市場が注目したのは、実績そのものよりも会社が示した下半期見通しだった。
TSMCは今年の設備投資を従来の520億~560億ドルから600億~640億ドル(約88兆~94兆ウォン)へと、最大14%引き上げた。年間のドルベース売上成長率見通しも「30%超」から「40%超」へと上方修正した。ウェイ・ジャージアTSMC会長兼最高経営責任者(CEO)は決算発表後のカンファレンスコールで「AI関連需要は依然として非常に強い」と述べた。
米国への投資も増やす。TSMCはアリゾナ州の生産施設に1000億ドル(約148兆ウォン)を追加投入することを決めた。累計投資額は2650億ドルに膨らむ。追加資金は2ナノ量産工場と先端パッケージング工場の建設に充てられる。米国の主要顧客の長期需要に対応するための措置だと会社は説明した。
◆ ファウンドリー受注は需要の先行指標
最近の半導体業界では、メモリー価格上昇の鈍化とAI投資疲れを根拠にピークアウト懸念が提起されてきた。TSMCの今回の発表は、その懸念とは正反対の方向を示している。
ファウンドリーは顧客の受注を受けて生産する事業構造のため、AIチップ需要を最も早く体感する。ある業界関係者は「業績が予想を上回り、投資計画まで増やしたというのは、AI需要が想像以上に堅調だという意味だ」と話した。
業績内容もそれを裏付ける。AIサーバー向けチップを製造する3・5ナノ先端工程の稼働率は高水準で維持され、先端パッケージング(CoWoS)需要も増えた。6月の売上高は4426億8000万台湾ドルで、月間ベースの過去最高となった。市場では、2ナノ量産拡大とCoWoS増設が当面続くとみている。
◆ 韓国メモリー業界へ広がる波及効果
TSMCの増設は、国内半導体業界と直結する。TSMCがエヌビディアなどビッグテックのAIチップ生産を増やせば、そのチップに搭載される高帯域幅メモリー(HBM)の需要も一緒に拡大する構造だからだ。HBMの供給はSKハイニックスとサムスン電子が担っている。
サムスン電子はAIメモリー好況を追い風に、第2四半期の売上高171兆ウォン、営業利益89兆4000億ウォンという過去最高の暫定業績を発表した。今月末に決算発表を控えるSKハイニックスも、AIサーバー投資拡大に伴うHBM需要増加で過去最高業績が予想されている。
注目点は需要と供給の時間差だ。TSMCが予告した生産能力拡大が実際の出荷につながる来年以降までAIインフラ投資が維持されるかどうかで、スーパーサイクルの長さが決まるとみられている。ファウンドリーとメモリーが同じ方向を指している今のところ、ピークアウト論争の重心は需要持続の側に傾いたとの評価が出ている。