視聴時間は過去最高なのに…Netflix最大800人削減説、なぜ?

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By Global Team

上半期の総視聴時間は増加したものの、伸び率は2%にとどまった

米国のテレビ視聴時間に占める割合は、YouTubeが14.2%、Netflixが7.8%。20日の決算発表に注目

主なポイント

▶ 米メディアのPuckとロサンゼルス・タイムズは、Netflixが従業員の約5%を削減する案を準備していると報じた。昨年末の従業員数を基に計算すると約800人に当たる。削減規模や時期は確定していない。

▶ Netflixの今年上半期の総視聴時間は、半期として過去最高を記録した一方、前年同期比の伸びは約2%にとどまった。売上高の成長とは別に、視聴時間をどれだけ伸ばせるかが投資家の関心事となっている。

▶ ニールセンの集計によると、今年7月の米国のテレビ総視聴時間に占める割合は、YouTubeが14.2%、Netflixが7.8%だった。

Netflix(出典=PxHere)
Netflix(出典=PxHere)

Netflixが大規模な人員削減を検討しているとの報道が出た。米エンタメメディアのPuckは現地時間9日、Netflixが従業員の約5%に影響する人員整理を準備しており、早ければ来週にも発表する可能性があると伝えた。ロサンゼルス・タイムズも関係者の話として、削減人数は約800人に上る可能性があると報じた。Netflixは両メディアからの問い合わせにコメントしなかった。

◆ 800人は確定した人数ではない

Netflixが米証券取引委員会(SEC)に提出した資料によると、昨年末時点の世界の正社員数は約1万6,000人だった。5%を当てはめると800人となる。

Puckは最近の従業員数を約1万7,000人と推定し、削減規模を850人前後と算出した。実際の削減人数や対象地域はまだ明らかになっていない。

ロサンゼルス・タイムズは、映画制作などに携わるクリエイティブチームも影響を受けると予想した。Netflixの第3四半期決算発表は今月20日の予定だ。報道どおり来週に削減計画が発表されれば、決算発表を前に人員整理の内容が明らかになることになる。

◆ 視聴時間は増加、課題は伸びるペース

Netflixが今年上半期に公開した総視聴時間は970億時間を超えた。半期としては過去最高だ。そのため、利用者がNetflixを見なくなり始めたと解釈することはできない。

ただし、前年同期比の伸び率は約2%にとどまった。コンテンツへの支出が増える一方で、視聴時間が同じペースで伸びていないことが、投資家の懸念となっている。

Netflixの共同最高経営責任者(CEO)であるテッド・サランドス氏も最近、ブルームバーグのイベントで、視聴時間の伸びるペースは自分が望む水準に達していないと述べた。Netflixは、ライブ配信が視聴時間全体に占める割合は小さくても、新規加入者の獲得につながる効果があると説明してきた。

視聴率調査会社ニールセンによると、今年7月の米国のテレビ総視聴時間に占める割合は、YouTubeが14.2%、Netflixが7.8%だった。ここでの数値は、米国内のテレビ視聴時間を比較したものだ。

◆ ゲームスタジオ閉鎖に人員削減の報道も

Netflixは今年8月、ハリウッドのゲームスタジオ、ナイト・スクールを閉鎖した。フィンランド・ヘルシンキのムーンルートも閉鎖手続きを進めている。複数の分野に広げてきた事業について、投資の成果を改めて検証する動きとみられる。

大型買収計画も今年、方向転換した。Netflixは昨年12月、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーの映画・テレビ制作部門とストリーミング事業を買収することで合意した。しかし、パラマウント・スカイダンスがより高い価格を提示したため、今年2月に入札額を引き上げないと決めた。パラマウント側は今月6日、ワーナーの買収を完了した。

Netflixの株価は、人員削減の報道が出た9日の終値ベースで、1年前と比べて約43%下落していた。株価下落には、成長見通しや買収合戦など、複数の要因が絡んでいる。

Netflixは2022年、加入者数が減少した後、2度にわたり正社員約450人を削減した。今回報じられた規模が実現すれば、当時を上回る人員調整となる。