ホルムズ海峡で狙うイランの狙い:戦争が終わっても
通行監視・通行料・NPT脱退まで、戦争が変える海峡の法則 オマーンと手を組み国際航路を事実上掌握しようとしている ホルムズ海峡近くの海上で大型タンカーとコンテナ船が密集して運航中の様子。 (写真=ソリューションニュース フリピク) イランがホルムズ海峡通行の規則を自ら書き換えようとしている。カゼム・ガリババディ・イラン外務次官は2日(現地時間)ロシアのスプートニク通信インタビューで、オマーンと共に海峡の通行監視の議定書を作成中だと明らかにした。「安全な通行の保障とより良いサービス提供が目的」とするイラン側の説明だが、波及効果はそれ以上だ。 ガリババディ次官は「今は戦争状態」と強調し、「侵略国とその支持国に対する航行の制限と禁止は避けられない」と述べた。米国とイスラエル、そして対イラン制裁に参加した国々の船舶は海峡を通過できないということだ。 これとは別に、イラン国会の安全保障委員会は先月30日、船1隻当たり約200万ドル(約30億ウォン)を課す通行料法案を承認した。 世界の海上原油輸送量の約5分の1が通過するホルムズ海峡は、イランとオマーンの領海にまたがっている。この中で大型タンカーが通れる実質的な航路は幅9kmのイラン側水路のみである。 戦争以前にもイランは海峡封鎖を外交的圧力カードとして使ってきた。今は違う。実際に海峡を抑えつつ、法的・制度的枠組みまで作ろうとしている。ブルームバーグ通信は開戦後1ヶ月で1日平均の通行船舶が135隻から6隻に減少した事実を引き合いに「戦争の最も重要な戦略的勝利はイランが得た」と評価した。 イランがオマーンと共同議定書を進める背景には構造的な理由がある。海峡反対側の領海を持つオマーンを巻き込めば統制の法的正当性が高まる。オマーンはイランと軍事的に対峙しつつも外交チャンネルを保ってきた国である。 イランの立場からすれば、通行料の徴収をスエズ・パナマ運河のように「沿岸国の安全保障サービスの対価」として包装する環境を整えるつもりである。 しかし国連海洋法条約(UNCLOS)は、国際海峡で単なる通行の理由のみで料金を課すことを禁じている。イランが条約に署名しただけで批准していないことが、この空白を利用する根拠となる。 アメリカは即座に反発した。マルコ・ルビオ国務長官はイランの通行料徴収方針に対して「違法であり全世界に危険な行為」と強く批判した。トランプ大統領は米軍がタンカーを直接護送する可能性まで言及し、海峡再開放の意思を明らかにした。マクロン仏大統領は軍事的強制開放は「非現実的」と線を引いた。 イラン国内ではむしろ強硬論が強まっている。国会には核不拡散条約(NPT)脱退を求める法案まで提出された状態だ。ガリババディ次官も「NPT遵守に対する懐疑論が急速に広まっている」として、ブシェール・アルダカン・ナタンズなどの核施設がすでに攻撃されたことを国際社会の保護失敗の証拠として挙げた。 中国は核施設攻撃を「国連憲章と国際法、IAEA規約違反」と批判し、イランの立場を支持した。事実上米中間の立場対立が海峡問題にも再現される構図である。 イランの動きは戦時統制措置ではない。戦争が終わってもホルムズ海峡の法的地位を変えようとする伏せんとして読まれる。イランが交渉のテーブルで米国に一貫して要求してきたのがまさに海峡統制権の承認だった。 NPT脱退カードまで一緒に取り出したのも同じ流れである。核問題と海峡問題を結びつけて終戦交渉のカードを広げる戦略だ。 ホルムズ海峡緊張に伴うグローバル海運物流3段階正常化フレームワーク。 (出典=ホルムズ通航再開と市場正常化の時差(26.04.02 海洋振興公社)) 海洋振興公社は通航が再開されたとしても市場の正常化まで最大2年かかるという「ホルムズ通航再開と市場正常化の時差」特集報告書を2日に発表した。物理的封鎖が解除されても法的・商業的不確実性はそのまま残るという意味だ。 アジア市場に向かう原油のおおよそ84%がこの海峡を通過する。エネルギー輸入依存度が高い韓国にもイランが進める新秩序の波及効果が直接的である。 ホルムズ海峡封鎖が3ヶ月以上続く場合、国内製造業の平均生産費が最大11.8%上昇するという分析が出た。 産業研究院が先月19日に発表した報告書は、衝撃が原油にとどまらないと指摘している。ナフサ・無水アンモニア・ヘリウムなど中東産業原材料依存度が高いため、エネルギー供給の障害が石油化学・半導体・肥料供給網へ同時に広がる構造だからである。 ...
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